ビジネスをデザインしよう。

おもしろいんだけど、面倒な話です。

事業をよくする時に、
「売り方かえよう」というスタンスだと、
あまりうまく行きません。

そもそも事業は「どんな事業・ビジネスをするか」で、成否の多くが決まっています。どんな価値を提供するかが、鍵です。事業のコンセプトとか。

ここで多くの人が間違えるのが、
売り手がおもしろい(提供したい)と思うものと、
お客さんがおもしろい(買いたい)と思うものを混同することでしょうか。

以前、3Dテレビが売れなかったように、
売り手の視点(技術視点みたいなものは、その代表ですね)でだけみて、買い手の視点で考えられていない事業は、うまく行きにくい。3Dテレビは一例ではありますが、「商品だけ見て、技術の高い良いものを作る」は多いですが、お客さんはあまり魅力を感じないことがある。完全にリソース発想になってる人は多いです。


もちろん、表現を工夫することで、なんでも売れるという言説は本当だと思います。
たとえば、昔「バザールでござーる」とか「ドンタコス」とかのテレビCMがありましたが、あのCMに別の商品を載せても売れると思います。
けれど、あそこまでの表現力がある人って、あまりいない。
中には、肩に力を入れて、自分の商品の良さを断言すると売れると思っている人もいるみたいですけど、それはやっぱり「どんな価値を提供しているビジネスか」で、勝負はついています。

あるいは、「嘘」のレベルまで表現を誇張しても売れるかもしれませんが、これは犯罪だし、情弱の人にしか売れない。
表現は大事だけど、誰もに万能とは思えません。

起点に戻って、「ビジネスづくり」から考えたほうが、できることが多いです。だから、僕は事業作りから考えてます。売り方を教えてもらおうというスタンスでやってくる人にも、裏で、事業の形を考えています。
どんなふうに「事業を変革するか」は、
「どんな言葉を使えば売れるか」を含んでいてもっと広いから、可能性は高くなります。事業を変える視点、大事。

もうずいぶん長く、「マーケティングという言葉を使いながら、なぜかみんながセールスばかりやる時代」ですが、事業づくりに視点を戻すと(こっちのがマーケティング視点だと思います。売られなくても売れていくのがマーケティングだから、セールスを頑張るというのは本質的にマーケティングじゃない)、うまく行きやすいと思います。

おもしろいビジネスを作ろう。事業をデザインしよう。その視点が大事。